仕事が終わって、やっと家に帰ってきた。
でも、座る前に考えるのは、
「今日のごはん、どうしよう」
自分たちだけなら、お惣菜や簡単なもので済ませられます。
でも、介護が必要な家族がいると、そう簡単にはいかないこともあります。
梅むすび「親の分は、もう少しやわらかくしないと…」



「今日はもう作りたくない。でも、食べられるものがない…」
仕事をしながら家族の介護を担う人は、「ビジネスケアラー」と呼ばれることがあります。
仕事、家事、介護。
どれも「今日はやめておこう」とはいきません。
なかでも食事は、毎日やってきます。
私は高齢者施設でナースとして働き、15年以上食事介助に関わってきました。
食べることは大切です。
でも、準備する人が毎日無理をしながら続けることが、いちばんいい方法とは限りません。
この記事では、仕事と介護を両立するビジネスケアラーの方へ、帰宅後30分でも夕食が整う「作らない日」のつくり方をお伝えします。
- ビジネスケアラーが食事準備で負担を感じやすい理由
- 「今日は作れない」という日の食事の整え方
- 帰宅後30分でも夕食が整う組み立て方
- 仕事と介護を両立しながら宅配食を選ぶポイント
- 「仕事を辞めないと介護できないかも」と思ったときの相談先
ビジネスケアラーの負担は「ごはんを作ること」だけじゃない
仕事をしているときにも、
「冷蔵庫に何があったかな」
「帰りにスーパーへ寄らないと」
と、夕食のことが頭に浮かぶことがあります。
介護の食事が必要になると、そこにさらに、
「これは親も食べられるかな」
「もう少しやわらかくしたほうがいいかな」
ということまで考えるようになります。
食事の準備は、料理をしている時間だけではありません。
- 献立を考える
- 買い物をする
- 食べやすく調理する
- 家族の食事も用意する
- 食べ終わったら片付ける
そして翌日には、また次の食事です。
仕事が忙しい日でも、介護が大変な日でも、食事の時間はやってきます。
だからこそ、「今日、何を食べてもらおう」と毎日考え続けること自体が、少しずつ負担になっていきます。
「今日は作れない」のために冷凍宅配食を置いておく
残業で帰宅が遅くなった日。
親の通院に付き添った日。
仕事帰りに買い物へ行く元気が残っていない日。
「今日はもう、ごはんを作りたくない」
そんな日もあります。
自分だけなら、「今日はお惣菜でいいか」と決められても、親の噛む力が弱くなっていると、
「これは食べられるかな」
「他に何か作ったほうがいいかな」
と、結局また考えることになります。
そんな日のために、冷凍庫に数食だけ冷凍宅配食を置いておく方法があります。
たとえば、
- 残業で遅くなる日
- 通院がある日
- 買い物へ行けなかった日
- 歯の治療中や入れ歯の調子が悪い時期
- 自分が疲れている日
介護が必要な家族の分だけ冷凍宅配食にして、自分たちはお惣菜でもかまいません。
全部手作りにするか。
全部宅配にするか。
どちらかに決める必要はありません。
冷凍庫に一食あるだけで、
「今日は作れなくても、あれがある」
と思えます。
私は、この「考えなくていい一食」を作っておくことも、仕事と介護を続けていくための方法のひとつだと思っています。
冷凍宅配食は、手作りをやめるためのものじゃない



「親の分だけ宅配食にするのは、なんだか申し訳ないな…」
そう感じる方もいるかもしれません。
でも、親のおかずは冷凍宅配食。
自分たちは焼くだけのおかずやお惣菜。
ごはんと汁物は一緒に食べる。
そんな食卓でもいいと思います。
大切なのは、毎日すべてを手作りすることではなく、その人に合った食事を無理なく続けていくことです。
作れる日は作る。
忙しい日は頼る。
疲れた日は、もっと頼る。
冷凍宅配食は手作りをやめるためではなく、手作りだけでは続けるのが大変な日を助けてもらうものとして使えます。
帰宅後30分|全部作らない日の夕食
仕事から帰って夕食まで30分。
疲れている日に、一から全部作ろうとすると大変です。
そんな日は「作る」より、家にあるものを組み合わせる日にします。
たとえば18時30分に帰宅したなら、
18:30 帰宅
親のおかずは冷凍宅配食をレンジへ。
18:35
冷凍ごはんや炊いてあるごはんを用意します。
必要な方は、やわらかごはんやお粥にします。
18:45
汁物は、忙しい日はインスタントでも。
自分たちのおかずは、焼くだけのおかずや買ってきたお惣菜を使います。
19:00 夕食
これでも夕食は整います。
特に気をつかう親のおかずを一から作らなくていいだけでも、夕方の作業をひとつ減らせます。
「残業の日は宅配食」
「通院の日は作らない」
「金曜日は頑張らない」
疲れ切ってから「今日どうしよう」と考えるのではなく、元気なときに「作らない日」を決めておくのもひとつです。
仕事と介護を両立しながら冷凍宅配食を選ぶ4つのポイント



「商品がたくさんあって、どれを選べばいいの?」
忙しい中で、たくさんの商品を一つずつ比較するのも大変です。
最初は、次の4つを確認してみてください。
1.今の食べる力に合ったやわらかさか
普通食、やわらか食、ムース食など、宅配食によって選べる食事形態が違います。
「介護食だから大丈夫」と考えず、今の噛む力や飲み込む力に合っているか確認します。
同じ「やわらか食」という名前でも、やわらかさは商品によって違います。
2.冷凍庫に入る量・容器サイズか
冷凍宅配食は、一度に複数食届くものが多くあります。
せっかく届いても、
「冷凍庫に入らない」
となると、それも負担になります。
何食届くのか、容器はどのくらいの大きさなのかを注文前に確認しておきましょう。
3.忙しくても注文を管理しやすいか
定期購入を利用する場合は、価格や送料だけでなく、
- 配送間隔を変更できるか
- 不要な週をスキップできるか
- 配送日の変更がしやすいか
- 解約方法がわかりやすいか
なども見ておきます。
食事準備の負担を減らすために始めたのに、注文の管理が新しい負担になっては本末転倒です。
4.少量から試せるか
「やわらかい」と書かれていても、実際に本人が食べやすいとは限りません。
味にも好みがあります。
最初からたくさん購入するより、お試しセットなど少量から始めると、
「このやわらかさなら食べられそう」
「この味なら続けられそう」
と確認できます。
▶︎ 介護食宅配のお試しセットで確認したい5つのこと|少量から始めて失敗しない選び方
実際のやわらかさや味が気になる方は、私が実際に食べて確認したレビューも参考にしてください。
▶︎ メディカルフードサービスやわらか食の実食レビュー|やわらかさを食材別に検証
介護のために「仕事を辞めないといけないかも」と思ったら
食事の負担を減らしても、介護にはまだやることがあります。
通院、買い物、見守り、家事。
仕事へ行って、帰ったら介護。
休みの日も、通院の付き添いや買い物で終わってしまう。
仕事は、できれば続けたい。
でも、そんな毎日が続くと、
「このまま仕事と介護を両立できるのかな」
「介護するには、仕事を辞めないといけないのかな」
と考えてしまうこともあると思います。
仕事を辞めたいわけではない。
でも、このまま全部を自分で続けるのも大変。
そんなときは、仕事を辞めると決める前に、今、自分が抱えていることの中で、誰かに任せられるものがないか探してみてください。
たとえば、
- 食事は冷凍宅配食を利用する
- 買い物は宅配サービスを使う
- 介護は利用できるサービスがないか相談する
- 仕事については介護休暇や介護休業などの制度を職場に相談する



一度に全部を変える必要はありません。
毎日の食事を一食だけ宅配に任せることも、そのひとつです。
「自分がやらなくてもいいこと」を少しずつ増やすことで、仕事を続けながら介護できる形が見つかることもあります。
介護について「どこに相談したらいいのかわからない」というときは、地域包括支援センターも相談先のひとつです。
難しく説明しなくても、
- 「仕事と介護の両立が大変です」
- 「食事の準備まで手が回りません」
- 「このまま仕事を続けられるか不安です」
と、今困っていることをそのまま話してみてください。
家族だけで抱えなくてもよいことや、利用できる介護サービスがないか、一緒に考えてもらえます。
仕事を辞めるかどうかは、とても大きな決断です。
だからこそ、「辞めるしかない」と決める前に、今の負担を減らす方法がないか探してみてください。
まとめ|「今日は作らない」と決めてもいい
仕事をしながら介護をして、毎日の食事まで用意する。
続けているうちに、



「今日のごはんを考えることさえ、しんどい」
という日もあると思います。
そんな日は、
「今日は冷凍宅配食にしよう」
と決めてもいい。
冷凍庫に一食あるだけで、夕方の「今日どうしよう」をひとつ減らせます。
毎日全部を手作りしなくても、食事は続けられます。
そして、食事だけでなく介護そのものが大変になり、
「仕事を辞めないと介護できないかもしれない」と思うようになったら、
仕事を辞めると決める前に、地域包括支援センターや職場にも相談してみてください。
頑張って続けるのではなく、続けられる形に変えていく。
仕事も介護も、どちらかをすぐに諦めるのではなく、その間にできることを探してみる。
冷凍宅配食も、そのために使える選択肢のひとつです。
どの宅配食にするか迷ったときは、食べる力ごとに7社を比べた記事もあります。
▶︎ 介護食の冷凍宅配おすすめ7社を比較|やわらか食とムース食を食べる力で選ぶ








