介護食の準備、毎日どうしてる?手作り・市販・宅配の組み合わせ方

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介護ごはんって、毎日どうやって準備していくのかな…と思っていませんか?

しおむすび

「全部手作りした方がいいのかな?」

梅むすび

「ずっと続けられるか不安…」

はじめての方は、何から考えればいいか迷いますよね。

結論から言うと、介護ごはんは「毎日すべて手作り」を目指さなくて大丈夫です。
手作り・市販品・宅配ごはん
この3つの方法を、家族の暮らしに合わせて組み合わせていけば、続けやすくなりますよ。

※この記事では、家庭で用意する介護食を、やさしく「介護ごはん」と呼びながらお話しします。

むせ込みが増えた、飲み込みにくそう、食事量が急に減ったなどの不安がある場合は、自己判断だけで進めず、医師・管理栄養士・言語聴覚士などに相談してください。

この記事でわかること
  • 介護食の3つの方法
  • それぞれの特徴と向き・不向き
  • ご家族に合わせた組み合わせ方
目次

介護食の準備は3つ|手作り・市販・宅配

介護ごはんの準備の仕方は、大きく分けて手作り・市販品・宅配ごはんの3つに分かれます。

それぞれどんなものなのか、まずはざっくり見ていきましょう。

手作り

すべてを手作りするのは大変ですが、お粥や味噌汁などの基本だけ手作りにすると、ご本人もご家族も「いつもの味」を感じられて安心します。

家庭で食材を選び、やわらかく煮たり、刻んだり、ペースト状にしたりして作る方法です。よく使われる工夫は次の通りです。

  • 圧力鍋で野菜や肉をやわらかく煮る
  • フードプロセッサーで細かくする
  • 普段の家族の料理から取り分けて、別途やわらかくする
  • 根菜類など煮込みに時間がかかるものは多めに作って、小分けにして冷凍保存しておく

味付けや材料を自由に決められるのが手作りの特徴です。

圧力鍋やフードプロセッサーなど、何からそろえればいいかは介護食の道具は何からそろえる?でまとめています。

市販品

スーパーやドラッグストア、通販で買えるパッケージ型の介護食です。

代表的なのは、UDF(ユニバーサルデザインフード)の表示が付いたもの。

「容易にかめる/歯ぐきでつぶせる/舌でつぶせる/かまなくてよい」の4段階で、噛む力に合わせて選べる仕組みになっています。

UDFの選び方は UDF区分の見方 でくわしく解説しています。

レトルトパウチで常温保存できるものが多く、温めるだけで食べられます。

宅配ごはん

宅配会社が、やわらかさを調整したおかずや弁当を届けてくれるサービスです。大きく分けて2つのタイプがあります。

  • 冷凍タイプ:まとめて届けてもらって冷凍庫にストック。電子レンジで温めるタイミングは自由に決められます。
  • 毎日配達タイプ(常温・冷蔵):1食分が毎日届きます。
    できたて感があり、配達員さんが届ける際に見守り(安否確認)を兼ねるサービスもあります。

冷凍・常温どちらのタイプでも、噛む力に合わせた「やわらか食」や、より細かい「ムース食」に対応するサービスがあります。

やわらかさの段階については やわらかさ・食事形態カテゴリー の記事もあわせてご覧ください。

「冷凍庫にストックしておきたい人」「毎日1食ずつ届けてほしい人」で選び方が変わります。

手作り・市販・宅配を比較|早見表

手作り・市販品・宅配ごはんを、6つの見方で並べました。

どれが正解ということはなく、その日の体調や予定で使い分けて大丈夫です。

いちばん下の「向いている人」の行から見ると、自分に近いものが見つけやすくなります。

手作り市販品宅配ごはん
手間かかる少なめ準備の負担は少なめ
コスト食材費会社・商品で幅あり会社・商品で幅あり
やわらかさ調整自由UDF区分から選ぶコースから選ぶ
日持ち当日〜数日常温で数ヶ月冷凍は数週間〜数ヶ月/毎日配達は当日
味の好み合わせやすい既定の味付け既定の味付け
向いている人味の好みに合わせたい人まず少し試してみたい人・常温で備えたい人毎日の準備を軽くしたい人・冷凍庫にストックしたい人

※詳しい価格やコース内容は、各サービスの公式サイトをご確認ください。


※宅配ごはんは「冷凍まとめ配達」と「毎日配達(常温・冷蔵)」の2タイプがあります。

手作り・市販・宅配のメリット・デメリット

手作りの良さと、続かないことがある理由

いいところ

  • 味の好みに合わせやすい
  • 同じ食材で家族全員のごはんを作りやすい
  • 材料がはっきりしていて安心

大変なところ

  • 毎日続けるとなると、時間と体力が必要
  • やわらかさの調整は意外と難しい(食材によってコツが違う)
  • 介護する人の体調が悪い日にも、用意しないといけない

市販品の便利さと、選び方の難しさ

いいところ

  • 常温で長期保存できる
  • 温めるだけで食べられる
  • UDFの表示で噛む力に合わせて選べる

大変なところ

  • どの段階を選べばいいのか、最初は迷う
  • ご本人の好みの味に当たるまで、何種類か試す必要がある
  • スーパーによっては種類が限られる

宅配ごはんの安心感と、ためらいやすいポイント

いいところ

  • 冷凍タイプはストック、毎日タイプは見守り、目的で選べる
  • やわらかさのレベルが選べるサービスもある
  • 温めるだけで一食分が整う

大変なところ

  • 冷凍タイプは冷凍庫の場所が必要、毎日タイプは受け取りの時間調整が必要
  • コストは商品やコースによって幅がある
  • 味の好みは食べてみないとわからない(お試しセットがあるサービスを選ぶと安心)

介護食を「ぜんぶ手作り」しなくていい理由

特別養護老人ホーム(特養)では、介護食を作るために専門の調理スタッフがチームで動いています。

1人で毎日3食分を担当しているのではなく、献立担当・調理担当・刻みやペースト加工担当など、役割を分けて回しています。

ご家庭でも、同じように”分担”の考え方が活きます。

すべてご自身で抱え込まず、市販品や宅配ごはんに頼るかたちで「もう一人の調理スタッフ」を増やしていく――そんなイメージで考えてみてください。

私が働いている特別養護老人ホームでは、何人もで分担していることを、ご家庭ではお1人になりがちです。手を抜くのではなく、味方を増やすイメージで考えてみてくださいね。

介護食の組み合わせ方|続けやすい3パターン

「3つの選択肢、どう組み合わせればいいの?」と思った方へ、考えやすい組み合わせの例を紹介します。

① 平日は宅配+週末は手作り

仕事や予定で忙しい平日は宅配ごはん(冷凍タイプでも毎日配達タイプでもOK)で時間を確保し、週末はご本人の好きな料理を手作りで楽しむパターンです。

週末の手作りが「ごほうび時間」になりやすく、ご本人も家族も気持ちにゆとりが生まれます。

② 忙しい日は市販+夕食だけ手作り

朝食や昼食のどちらかをUDFの市販品やレトルトおかゆにして、夕食だけ手作りするパターンです。

1日のうち1食だけしっかり作ればいいので、料理の負担がぐっと減ります。

③ 体調不良の日に備えて冷凍宅配をストック

普段は手作り中心の方も、冷凍宅配ごはんを少しストックしておくと安心です。

介護する人が風邪をひいた日や、急な用事が入った日に「今日は冷凍庫にあるから大丈夫」と思えるだけで、気持ちの余裕が違ってきます。

場面ごとの選び方は 暮らしの場面で選ぶカテゴリー もご覧ください。退院後・遠距離・仕事と介護の両立など、シーン別の記事があります。

介護食の準備、まず何から始める?

ここまで読んで「考えることが多いな…」と感じた方へ、最初の一歩を3つに絞ります。

1. 1週間、何か1つだけ試してみる

新しいものを全部いっぺんに変える必要はありません。小さく始めるのが続くコツです。

2. 市販のやわらか食を1〜2品買ってみる

スーパーの介護食コーナーで、UDF表示の商品を1〜2個。「お味噌汁」「やわらかおかず」など、温めるだけのものから始めると気軽です。

3. ケアマネさんや管理栄養士さんに相談する

噛む力や飲み込みの状態が気になるときは、自己判断せず専門の方に聞くのが安心です。介護認定を受けているご家庭なら、ケアマネさんが窓口になってくれます。

まだ介護認定を受けていない場合は、お住まいの地域の「地域包括支援センター」が高齢者の総合相談窓口になっています。電話で「介護食のことで相談したい」と伝えれば、必要な専門職につないでもらえます。

食事の整え方の全体像については 介護食の整え方の記事 もあわせてご覧ください。

まとめ:頑張りすぎない形を選んでいい

介護ごはんは、毎日ぜんぶ手作りしなければいけないものではありません。

手作り、市販の介護食、冷凍の宅配ごはんなどを、その日の体調や家族の暮らしに合わせて組み合わせていけば大丈夫です。

「今日は少し疲れているから、市販品を使おう」
「主菜だけ宅配にして、副菜は家にあるもので用意しよう」

そんな選び方も、介護ごはんを続けていくための大切な工夫です。

大切なのは、完璧に作ることよりも、本人が食べやすく、家族も続けやすい形を見つけていくことです。

市販品や宅配ごはんを選ぶときは、やわらかさ・量・味つけ・注文のしやすさを比べてみると、家庭に合うものを見つけやすくなります。

迷ったら、まずは一つだけ試してみるところから。
頑張りすぎない形を、少しずつ見つけていきましょう。

介護ごはんの全体像をもう一度おさらいしたいときは 介護ごはんって何?普通のごはんとの違いと、まず知っておきたい基本 をご覧ください。

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この記事を書いた人

高齢者施設ナースのみかんです。
食事介助においては、
15年以上の実務経験を積んでいます。

誤嚥性肺炎の予防と、
口から食べる喜びを支えるケアに取り組んでいます。

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