介護食の「やわらかさレベル」どう選ぶ?迷わないための完全ガイド

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みかん

介護食の準備、本当に本当にお疲れ様です。

毎日の食事作りの中で、味や栄養だけでなく「食べやすさ」まで考えるのは、本当に根気のいる作業ですよね。

「この柔らかさなら大丈夫だろう」と心を込めて作ったのに、食材によっては食べにくそうにしていたり、かといって食べやすいものばかり並べると「栄養は足りているのかな?」と不安になったり……。悩みは尽きないものです。

親御さんのために本やネットで調べようとすると、「区分1」「舌でつぶせる」「嚥下(えんげ)困難者用」といった専門用語がずらり。「えっ、何それ? 難しい……」と感じて、結局よくわからないままページを閉じてしまった経験はありませんか?

この記事では、初めて介護食を選ぶ方が「これなら迷わない!」と自信を持てる判断基準を、現場のリアルな視点を交えて徹底解説します。

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目次

食べる人に合った柔らかさを選ぶ「2つの基準」

そもそも「柔らかい食事」といっても、コトコト煮た煮物から、プリンのようなムース、ポタージュ、ゼリーまで、その幅はとても広いです。この中から今の親御さんに合うものを見つけるためのポイントは、大きく分けて2つあります。

それが、食べ物を「噛む力」「飲み込む力」です。

  • 噛む力が弱くなってきた人には: 歯ぐきで潰せるような「噛みやすいもの」、または「噛まなくてもいいもの」
  • 飲み込む力が弱くなってきた人には: 喉をスムーズに通る「飲み込みやすいもの」

まずは親御さんの食事を観察して、「どちらの力が弱くなってきて食べにくいのか」を見極めることが、ぴったりの介護食に出会う第一歩になります。

選ぶ際の大きなポイントは、食べる人の「噛む力」と「飲み込む力」の2点です。

1. 「お口の動き」でイメージする、3つの柔らかさ

一口に「柔らかい」と言っても、お口の中での処理の仕方はレベルによって全く違います。

専門用語を「お口がどんな仕事をするか」という言葉に置き換えて整理してみました。

【直感でわかる】やわらかさレベル比較表

レベルお口の仕事(動き)調理のイメージ選び方の目安
① やわらか食
(歯ぐきでつぶせる)
奥歯や歯ぐきで「ギュッ」
形はあるけれど、力を入れると崩れる。
出汁をたっぷり含んだ「厚焼き玉子」や「完熟バナナ」。お魚の身をほぐせば、自分でモグモグ食べられるならこれ。
② かなりやわらか食
(舌でつぶせる)
舌を上あごに「押しつける」
噛む力を使わず、舌だけでまとめられる。
お箸がなくてもスプーンで潰せる「絹ごし豆腐」。噛む動きが少なく、口の中でモグモグせずに飲み込むならこれ。
③ ムース食
(噛まなくてよい)
喉へ「つるん」と運ぶ
噛む必要がなく、とろけて流れていく。
口の中でサッと溶ける「プリン」や「ババロア」。お茶でひどくむせたり、飲み込むときに力んでいる様子ならこれ。

ここがポイント!

選ぶ際に大切なのは、「本人がどれくらい頑張って食べているか」です。

  • ①のレベルは、まだお箸を使って「食事らしい形」を楽しめる段階。
  • ②のレベルは、噛む疲れを減らして「最後まで完食すること」を優先する段階。
  • ③のレベルは、「安全に飲み込むこと」を最優先に考える段階。

「煮込みをさらに細かく刻めばいい」と思われがちですが、実はバラバラになった食材は口の中でまとまりにくく、かえってむせやすいという落とし穴があります。だからこそ、プロがまとまりやすさ」まで計算して作った宅配食が、安全面で大きな助けになるんです。

▼柔らか食とムース食の違いは?気になる方はこちらから▼


2. 親の「今の状態」を見極める3つのサイン

専門家でなくても、普段の食事を少し観察するだけで、適切なレベルは見えてきます。

以下の3つのサインをチェックしてみてください。

  • サイン1:お皿に特定の食材が残っている たけのこ、ごぼう、お肉の塊などを避けていませんか?それは「噛む力」が落ちてきているサイン。まずは「①やわらか食」が候補です。
  • サイン2:食べる時間が1時間を超えている 一口を飲み込むまでに何度も噛み直し、体力を使い切っている状態です。食事の後半で手が止まるのは、お腹いっぱいなのではなく「疲労」かもしれません。一段階上の「②舌でつぶせる食」を検討しましょう。
  • サイン3:お茶や汁物でむせる 実は「サラサラした水分」が一番飲み込みにくいのです。喉を通るスピードに飲み込みが追いついていない証拠。安全を優先し、専門家(ケアマネジャーさんなど)に相談しつつ「②舌でつぶせる食」以上を選んでください。

3. 陥りがちな失敗:「安全第一」の落とし穴

一番多い失敗は、「危ないから」と、いきなり一番やわらかい「ムース食」を選んでしまうことです。

昨日まで煮物を食べていたのに、今日から突然すべてがムースやゼリーになったら……。「食べる楽しみ」を奪われたと感じ、食欲そのものが落ちてしまうケースが非常に多いのです。

💡 合言葉は「迷ったら、一段階手前から」

「普通食に近いけれど、実はしっかりやわらかい」という段階から試すのが、親御さんの自尊心を傷つけず、食べる意欲を維持するコツです。


4. 「手作りの限界」を感じるのは、あなたが頑張っている証拠

レベルがわかっても、次にぶつかるのが「これを毎食、手作りできるか?」という問題です。

  • 家族の分とは別に、一品ずつ細かく刻んだり、とろみをつけたりする手間
  • 柔らかくしようと煮込みすぎて、栄養や彩りが損なわれてしまう不安
  • 「せっかく作ったのに食べてくれない」という精神的な疲れ

手間➕不安➕疲れ=手作りの限界サイン。(負担が増えすぎないようにバランスが大事)

「自分の料理が至らないから食べられないのかも……」と自分を責める必要はありません。実は、一定の柔らかさを保ちつつ、栄養と美味しさを両立させるのは、プロでも非常に高度な技術が必要なのです。


5. 賢い選択としての「冷凍宅配介護食」

そこで今、多くのご家庭で取り入れられているのが、プロが調理した「冷凍タイプの宅配介護食」です。

「冷凍」をおすすめする理由はこのつ!

  • レンジでチンするだけで、いつでも手軽火を使わず、数分でプロの味と適切な柔らかさの食事が完成します。
  • 長期保存(約3ヶ月)でストックできる!多くのサービスは3ヶ月程度の期限があります。自分のペースで使えるので、「今日は作る余裕がない」という時の心強い味方になります。
  • いざという時に頼れる「今日は体調が良くない、お天気が悪くて買い物に行けない』そんなときに柔軟な使い方ができるのも、冷凍ストックの強みです。

6. 失敗しないための「3つの工夫」

冷凍宅配食を取り入れるときは、以下のステップで進めるとスムーズです。

  1. 「お試しセット」で2つのレベルを混ぜて買うメーカーによって基準は微妙に異なります。まずは「やわらか食」と「舌でつぶせる食」を数食ずつ取り寄せ、どちらがラクに食べられるか比較してみてください。
  2. 家族も一口「試食」してみる「これなら私でも美味しい!」という実感があれば、自信を持って親御さんに勧められます。また、プロの柔らかさを知ることで、「家で作る時の柔らかさのゴール」が分かり、料理のヒントにもなります。
  3. 「夕食だけ」など部分的に頼る一日のうちで最も疲れが出る夕食を宅配に変えるだけで、あなた自身の負担は劇的に減ります。空いた時間で、親御さんとゆっくり会話を楽しんでください。

まとめ|「正解」は親御さんの笑顔の中に

介護食のレベル選びに、100点満点の正解はありません。

大切なのは、「今、この人が一番ラクに、楽しく食べられるのはどれか?」という視点です。

やわらか冷凍宅配食を上手に活用すれば、万が一あなたが体調を崩した時の備えにもなります。

「柔らかさの安全」をプロに任せ、「ストックの安心」を冷凍庫に。

食事の負担を上手に分担して、大切な親御さんとの時間を少しでも穏やかに過ごせるようにしていきましょう。

迷いながらで大丈夫です。まずは、肩の力を抜いて、気になるサービスの「お試しセット」を一緒に選ぶところから始めてみませんか?

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この記事を書いた人

高齢者施設ナースのみかんです。
食事介助においては、
10年以上の実務経験を積んでいます。

誤嚥性肺炎の予防と、
口から食べる喜びを支えるケアに取り組んでいます。

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